身長を伸ばすために必要な栄養素は

身長を伸ばすためには、運動、睡眠、栄養が大切ですが、その中でも栄養がもっとも大事だということは知っていますか?

「運動はあまりしなかった」、「夜更かしをよくしていた」、でも身長は伸びた。という人は良く聞きますが、小食であまり食べなくて身長がグングン伸びたという人はほとんど聞いたことがありません。

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あるとすれば、小食でも食べ物の吸収力がすごい人か、食べ過ぎて肥満で背が伸びなくなったケースぐらいでしょう。肥満になると、成長ホルモンの分泌が悪くなったり、思春期を早く迎えるようになるため結果的に身長の伸びが止まってしまいます。

このように栄養は身長を伸ばすためにとても重要なのですが、その中でも身長を伸ばすために重要な栄養素をスポーツの分野で活躍している現役の栄養士に聞いてまとめました。

注意点としては、なにごとも摂りすぎはよくありません。身長にいい栄養素といっても他の栄養素もバランスよく摂ることがもっとも重要です。

その上で、不足しがちな栄養素を意識して普段の食事に取り入れたり、砂糖や添加物のないおやつにしたり、必要ならばサプリメントをなども活用しましょう。

タンパク質

bfeab97e35debed5321f738b6eda1dd2_sタンパク質は人間が健康に生きるために必要な栄養素のひとつです。タンパク質は、髪や皮膚、臓器、血液、骨などを構成する要素なので、身長を伸ばすには、まずタンパク質が重要になるのです。

骨はカルシウムが重要といわれますが、カルシウムは骨を丈夫に固くし、タンパク質は骨自体を作る働きをしているのでどちらも骨の成長には重要な栄養素といえるでしょう。

タンパク質は、約20種類のアミノ酸が多数連結してできている高分子化合物です。この20種類のなかには、体内で合成できないアミノ酸もありますので食事から摂取する必要があります。肉や魚、豆類などいろいろなものに多く含まれますが、体を作るために重要な栄養素なので意識して積極的に摂取しないと、不足して骨の成長までに栄養が使われない可能性もあります。

かといって、高カロリーなものばかりを食べると、こんどは成長期が早く終わってしまい十分な身長の増加が得られないということになってしまいます。高たんぱく低カロリーな食品を摂り食運動することで、十分なタンパク質を摂取しても太らないことが重要です。

成長期(10歳~17歳)のタンパク質の一日の推奨量(g)

男子:45.3~61.4g
女子:47.0~53.6g

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より

タンパク質が多く含まれる食品
肉(牛肉,鳥ささみ,サラミ,生ハム)
魚(しらす,いわし,いくら,あじ)
卵(卵黄,ゆでたまご,うずら)
大豆(凍り豆腐,きな粉)

特に低カロリーなものは、肉でいえば鳥のムネ肉や鳥のささみ、豚ヒレ豚ロースなど脂身の少ない部位です。魚もニボシやノンオイルのシーチキン、マグの赤身、大豆製品も低カロリーな食品です。

カルシウム

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歯や骨を丈夫にするための栄養素です。

カルシウムだけを摂るよりも、マグネシウムやビタミンDと共に摂ると体内への吸収力がよくなります。このことからも、食事はバランスよく摂った方がいいことがわかります。

背を伸ばすには牛乳を飲めと教えられてきた方もいると思いますが、最近の研究では牛乳だけをいくら飲んでも背は伸びず、むしろ過剰に飲むと満腹になり他の栄養素を十分に摂れなくなってしまうことも指摘されています。

骨を強くし、健康な体をつくるためにはカルシウムの摂取も重要ですが、カルシウムだけをたくさん取るのではなく、他の栄養素もバランスよく摂取してください。

成長期(10歳~17歳)のカルシウムの一日の推奨量(g)

男子:708~991mg
女子:732~812mg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より

カルシウムが多く含まれる食品
牛乳コップ1杯(200cc) 230mg
ヨーグルト1カップ(100cc)120mg
木綿豆腐 半丁(130g) 180mg
納豆 1パック(55g) 50mg
桜えび 大さじ1杯(3g) 60mg
しらす 大さじ1杯(10g) 25mg
こまつな 80g 140mg

亜鉛

あまり聞いたことがないかもしれませんが、亜鉛は身長の伸びに大いに関係がある栄養素です。

亜鉛は、タンパク質や酵素に含まれ骨を発達させる働きをします。また、成長ホルモンのもとになるたんぱく質や、遺伝子を作る酵素に含まれていて、骨の成長を促進させる役割があることが論文でも発表されています。

成長期(10歳~17歳)の亜鉛の一日の推奨量(g)

男子:7~10mg
女子:7~8mg

亜鉛が多く含まれる食品
牡蠣 13.2mg
豚レバー 6.9mg
ごま 5.9mg
カシューナッツ 5.4mg
牛肉 4.5mg
卵黄 4.2mg
干ししいたけ 2.3mg

亜鉛をとるにはアーモンドやカシューナッツなどの豆類がいいのですが、カロリーが高いので摂りすぎにも気をつけてください。また、塩分が入っていない無塩ローストのものがオススメです。

マグネシウム

9f2dcadae1b26fbf06120d5b27d0205e_sマグネシウムは、カルシウムと密接な関係があり、マグネシウムが不足するとカルシウムは吸収されずに排泄されてしまいます。

これではいくらカルシウムをたくさんとっても意味がありませんので、カルシウムと同時にマグネシウムを摂取するように意識しましょう。食事はバランスよくが基本です。

成長期(10歳~17歳)のマグネシウムの一日の推奨量(g)

男子:210~360mg
女子:220~310mg

マグネシウムが多く含まれる食品
納豆 1パック(50g) 50mg
油揚げ 1枚 39mg
焼きのり 小10枚 9mg
わかめ(生)カップ1杯 33mg
アーモンド 10粒 38mg
カシューナッツ 10粒 60mg
ピスタチオ 10粒 36mg
するめ 1枚 167mg
あさり 10個 32mg

マグネシウムを摂れる食材は、乾物や豆類などの比較的地味な食べ物が多いのが特徴です。
1日の推奨量を食べるのには結構大変なので「おやつ」にアーモンドやカシューナッツなどを取り入れて摂取するようにしましょう。

その他の重要な栄養素

身長を伸ばすために上記の栄養素が深く関わっていますが、人体をつくる栄養素は互いに吸収効率を高めたり、排出されるのを防いだりする栄養素なども存在します。例えば、ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、銅、マンガン、ビタミンCはタンパク質の生成に関わります。

タンパク質やカルシウムは骨の生成にとても大切な栄養素なので積極的に摂って欲しいのですが、栄養を偏らせずに幅広い食材を使った料理を摂ることが一番大事なことです。

番外編】アルギニンは身長に効果ある?

アルギニンはアミノ酸の1種で栄養ドリンクなどにも配合されていることがあります。
成長ホルモンを増やし身長を伸ばすにはアルギニンが有効といわれることもあり、サプリメントなどにも配合されているのを見かけます。

しかし、アルギニンが成長ホルモンを促進させるのは、低身長症という病気の際に治療に使われるためなのですが、その際は注射により多くのアルギニンを体内に入れます。

アルギニンをサプリメントなどで飲んで効果があるかどうかは、まだわかっていませんのでアルギニンで身長を伸ばすというのはあまり期待しない方がいいかと思います。